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続・多賀山日記「僕みたいになっちゃうよ」

午前十時、事務所から駐車場に向かう路上での出来事だ。とあるビルから四人の女性が出てきた。キャーキャーわけのわからぬことを叫び、足元はふらついている。どうやら激しく酔っているようだ。頑張って派手な化粧をし、大人びた服に身を包み、捻挫しそうな高いヒールを履いているが、どう見ても二十歳を過ぎているとは思えない。わあわあ言いながらタクシー

続・多賀山日記「ペンギンの島」

年甲斐もなく「ペンギンの島」というゲームにはまっている。離れて暮らす長男と話をするツールとしてだ。二人でゲームアプリをつくろうと企て、考える材料にしている。彼は今三十三歳。五歳くらいからゲームに夢中になり、小学校に上がる頃には「将来の夢はゲームをつくる人」と口にしていた。ラグビーや音楽に夢中になったことはあったが、基本は常にゲーム

続・多賀山日記「僕の言い訳」

「揺れて歩く」を読んだという人から質問が届いた。「指物師のお父さんから引き継いだものは何ですか?」これは形を変えてよくたずねられることだ。僕にとっていちばん厳しい言葉は、「古くから続いた家業が廃業して、惜しいと思ったことはありませんか?」というものだが、引き継いだものは何かという言葉の背後にも、後継の道を選ばなかった僕の選択を残念

続•多賀山日記「三分間の法則」

八年という時間をかけて撮り続けてきた薩摩川内市の写真がある。原発のある薩摩川内市久見崎、高江、寄田を中心に、薩摩川内市の様々な人々の暮らしを撮り続けてきたのだ。それを五分程度の動画にまとめようと作業を続けてきた。写真展「虹の旗」のバージョンアップに、会場で放映しようと考えてのことだ。撮らせていただいた方それぞれに、お礼と確認の連絡

続・多賀山日記「僕の憧れ」

「清水さん、手術前よりもりあがってません?」「悪いとこ取ってしもたからな、元気になる一方やがな」「なんか、めっちゃ元気ですね。おかしいくらい」これは、僕が手術前よりも元気になったのではないかという知人とのやりとりだ。実際どうなのか、自分ではわからない。が、僕の気持ちの在り方を左右するようなことがあったとすれば、それは母のひと言だろ